鎖引き fusee シルバーケース カギ巻き


開けるとカバーに入った時計が出てきます。見えている石はダイヤだと思います。


カバーを外しました。


針はこれです。手作り感があふれる針です。ブルースチール。


文字盤外しました。ホウロウ文字盤が真鍮の受けについています。瀬戸文字盤は今作ったら相当な値段になってしまうのでしょうが昔の懐中時計では普通なのがすごいところです。


テンプ受けを外してもテンプ(振り子のように振動する時間の精度に直結するパーツ写真のシルバーの丸いやつ)がついてこないで、受けだけ外れます。地板側にヒゲ持ちや緩急針(時計の進み遅れを調整する針)がついています。


これが今回のメインでもある鎖引き時計の鎖です。自転車の鎖のようになっています。


太さの目安になるように0.3mmの針金を置いてみました。
物凄い細さです。すごい技術。
ランゲ&ゾーネで鎖引きの腕時計が1000万円オーバーで出ていますが、腕時計に鎖引きをつけるとなると
もっとずっと細いはずですからすごい事やるな〜という感じです。


受けを外すとこんな感じになっています。左の丸い箱にゼンマイが入っていて(香箱と言うパーツ)右の丸いのに鎖が巻きついています。
小学生の時に流行った6段式のチャリンコのようにゼンマイの解ける力をギアのように調節して、トルクを一定に保とうとする為に
考えられたすごい機構です。(ゼンマイが解けてきてもトルクが落ちないため、テンプの振動のふり幅が一定に保たれやすい)
作られたのは100年以上は軽く経っています。
これを作ろうと思いついた時、良くあきらめず完成させたと感心してしまいます。
この自転車のような鎖を採用しようと思いついたとしても、もっと簡単なひも状の物でいいかな〜とか妥協しなかった先人はすごいです。


洗浄して組み終わりました。テンプが動いているのがお解かりになりますか?
実は受けが1枚ですので、組むのが難しかったり、鎖引きの仕組みに戸惑ったりしながら
てこずった場面もあったので、動いてホッとしました。
パーツ自体は破損などなかったので、仕組みを見ることができてよかったです。

動いている様子

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